なんとまあ驚いたことに小生も16歳になってしまいました。 年齢的だけは大人です。
広い室内を蛍光灯の明かりが白く照らし出していました。 シイはシンの胃の中で育った娘のマンションで怪我の手当を受けていました。 「これでいいよ。」シンの胃の中で育った娘が言いました。失った両腕の代わりに小さく紅い唇を器用に使ってシイの左眼を消毒しました。さすがの胃の中で育った娘でも口一つでシイにギプスをつけることはできなかったので枝を括り付けてその上から包帯を巻く応急処置ですませて、明日病院に行く約束をしました。 「保険証は。」シイが尋ねました。 「もう作ってあるわ。」シンの胃の中で育った娘は二枚のプラカードを取り出しました。シイの保険証と名前が舞と書かれている保険証でした。 「舞。」シイはシンの胃の中で育った娘を呼びました。「HNという奴よ。別に私の名前ではないけれどその名前で呼んでくれて構わないわ。」シイはもう一度シンの胃の中で育った娘のことを舞と呼んだら絶対に逆ギレされると感じ、いままでどおり貴女と呼ぶことにしました。 「貴女、どこで、これを手に入れたの。」シイがシンの胃の中で育った娘に言いました。「ご近所のお花屋さんにそういうスキルを持っている人が居たの。」シンの胃の中で育った娘はさらっと答えました。 「そのひと貴女の腕を見て驚かなかったの。」 「ええ。全く驚かれなかったわ。ただ、私たち見た目は幼児っぽいから随分大人っぽいと驚かれはしたけどね。」 シイは自分もその人に会ってみたいと思いました。
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