目を閉じた。 多分もう開くことはない。 まぁ、多分もう見るべきものもない。 でも、なにやら音が聞こえてきた。 そうして、そのうち、音が近づいてくる。 ぱたぱたぱたぱた リグル「おばあさん。おばあさん!」 ヤマメ「―なんだい。」 リグル「はい、すいとん。食べて。」 ヤマメ「……。」 リグル「口直しにどうぞ、薬草適当に入れたから、多少の毒消しにはなると思う。」 ヤマメ「ははは、びっくりしたねぇ。とっくに帰ったかと。」 リグル「私は、おばあさんほどの大妖怪じゃないから。そこまで殺生じゃないわ。」 ヤマメ「はは、よく言うよ、毒虫妖怪が。」 リグル「大丈夫?」 ヤマメ「馬鹿におしでないよ。あんたとは妖しさが違うのさ。」 ずず、ずず すいとんを啜るおばあさん。 リグル「それで、どうしようか、おばあさん。」 ヤマメ「―え、どうしようかって?」 リグル「血よ血、私の。必要なんでしょ? 全部は冗談だけど、多少の献血なら私オレンジジュースが飲みたいわ。」 ヤマメ「……。」 リグル「あぁ、というか、ちゃんとした解毒が先か。ねぇ、ほんと大丈夫?」 ヤマメ「……。」 リグル「家族じゃない、私たち。」 ヤマメ「……。いや、血はいいよ。」 リグル「え、なんで? それじゃあ―」 ヤマメ「あたしは、やっぱり間違えてた。」 ヤマメ「ほしかったものはもらったよ。」 リグル「おばあさん。」 ヤマメ「ごちそうさま、リグル……。」 リグル「……。」 おばあさんはそっと目を閉じ、 やがて静かに息をひきとりました。
あれ、何でホロリと来てるのかしら…
*えー……、ということで、ここ限定で通用する隠語すいとんは、何年前だか最初の祭りを開いたときに、漫画まろまゆのオマージュで、おばあさんがエロとすいとんを取り違えるというところから始まりました。だったらば、最後はおばあさんにすいとんを食ってもらおうという思いつきひとつで、昨晩ゆるゆるはじめたお話でしたので、最初から、最後まで、本当にひどすぎる!ひどすぎる!塩梅で、全く赤ずきん要素もございませんでしたが、ひとまず、やらんきゃならんと思ってたところまではできたので良かったです。いいわけあるか。はっ、言い訳はございません。ありがとう、おばあさん。ごめんなさい、おばあさん。すいとん最高。ありがとう皆様。 本当にありがとうございました! *この先、全くの自由解散です。板自体は明日以降も残るので、お好きなタイミングでお休みください。レス付けるのも明日以降になるかもしれませんがお許しください。
ほろり 黒ずきんちゃんめんこすぎです
リグルはいい子
なんでいい話になったのかと思ったら、予定調和だったとは。 お疲れ様でしたー。
| |||||||
PaintBBS Server Ver.20050301
|
---|