異常気象(仮)〜savaと総の交換日記〜
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ひとまず今日は絵だけ。
さくらの舞い散る庭で ボク達は約束のように 「じゃあ、暖かくして寝ていてね?」 「・・・うん、だいじょうぶ。ボクはいいから、はやくいかなきゃダメだよ」 『およばれ』がある時の、ちょっとおめかしした格好の母さんはいいにおいがして、綺麗で、とても好き。 今日はおとなりのおばあちゃん家にお客さんが来る予定で、本当はボクも行くはずだっただけど・・・ ボクは季節の変わり目には必ず寝込んでしまうので、春が来たなと思ったら、またいつものようにきちんと風邪をひきこんでお布団とお友達になってしまったのだ。 母さんが布団をぽんぽんと優しく叩きながらすまなさそうに言った。 「ちょっと顔出したら、すぐ戻ってくるからね」 「もう、だいじょうぶだってば。今日はおとなりに、だいじなお客さんが来るんでしょ?」 「そう。将臣君の新しいお母さんになる人よ」 「じゃあ、まさおみ君、もう淋しくないね」 「そう、きっと賑やかになるね。じゃあ、行ってくるわね」 立ち上がって部屋から出ようとした母さんが、ふいに思い出したように立ち止まって振りむいた。 「ああそうだ、それから、妹もできるのよ」 いもうと・・・? 「のぞみも優しくしてあげてね」 そう言った母さんに布団の中でこくんと頷けば、にこっと嬉しそうに笑った。 ぼんやりとやってきた眠気の中で、とぎれとぎれに母さんと父さんの会話が聞こえてきた。 「――ちゃんに会うのも久しぶりですね。まさかこういう事になるとは思ってませんでしたけれど」 「ふふ、よほど縁があるのよね、やっぱり」 「帰って来たばかりでまさかとは思いましたけれど、義兄さんも中々やりますね」 「だってあの2人、昔から仲がよかったもの」 「・・・そうでしたね」 「あの子も、兄さんも幸せになって欲しいわ。…―今度こそ」 「そうですね。悲しい事が、続きましたからね。大丈夫ですよ。これからは幸せが沢山続きますよ」 「そうだといいわ。母さんも嬉しそうだし。…きっと上手くいくわね」 ぱたん、とドアの音がして、母さんと父さんの会話もそこで聞こえなくなった。 ◇ 久しぶりのUPですね。つづきます。
うっすらと目を開けて、庭を眺める。 庭には光がきらきら差していて、咲きはじめたお花も、生えはじめたばかりの草もまぶしいくらい輝いていて、天国ってこんなところかな、ってなんとなく、思う。 まさおみ君のおかあさんは、まさおみ君を産んですぐに天国へ行ってしまったんだって母さんが言ってた。 だからそれからずっと、スミレおばあさんがまさおみ君を育てている。 ボクも身体があまり元気じゃないから、おばあさんには心配ばかりかけてる。 家族がふえるってどんな気持ちだろう・・・ 「妹もできるのよ」って言った母さんの言葉が何故かとても耳に残った。 いもうと・・・ ボクにも、いればいいのにな。 ちっちゃくてかわいい女の子が、そばにいてくれたら、ボクもきっともっと元気になれるのに。 そんなことを思ってたからかな。女の子の声が聞こえた気がした。 その声はとても小さかったけど、でもどこかで聴いたことがあるような胸が苦しくなるようなそんな声だった。 「・・・っく、うう、っっく・・・う、ええーんっ・・・」 それが泣いている声だと気づいて、眠りかけていたボクははっと目を覚ました。 あれ、もしかしてこれはほんとうに聴こえている声? がばっ、と布団から起き上がってみる。だいじょうぶ、熱は下がったみたい。 ゆっくり立ち上がって、椅子にかけてあったカーディガンをもぞもぞと着こんで、窓から外に出てみた。 外の風はまだ寒くて、一瞬ふるりと身体が震えたけど、それどころじゃない。 早く、声のところに、行ってあげなきゃ。 悲しそうに泣いている、あの声のところに。 うっかりすると転びそうになるサンダルの足で、それでもいっしょうけんめい走って、生垣のところへ行く。 そこはまさおみ君のお家との境目。ボクとまさおみ君のひみつの抜け穴をくぐってまさおみ君のお家に入る。 まさおみ君のお家はとっても広くて大きいから、だいじょうぶだと思うけど、父さんと母さんにみつからないように、こそこそと庭の植木や庭石の後ろに隠れながら、声のするほうへと行った。 お庭はおばあさんが手入れしているから、とても綺麗。春の花がゆらり、と揺れて、声の主の姿を見せてくれた。 「…っ、え、ええ〜ん・・・」 しゃがみ込んで泣いてる小さな女の子の上に、お庭の木から花びらがいくつも降っている。 ボクはおどかさないように、その木の陰からゆっくりと声をかけた。 「どうして、泣いてるの?」 おんなのこが、はっとして振り向いた。 「…え?」 ボクを見て、おどろいたようにまばたきした拍子に、大きな瞳にいっぱいたまってた涙が、ぽろん、と零れ落ちた。 そのとき、ボクにはわかったんだ。 ・・・みつけた このこはボクの、 「まいごに、なっていたみたい・・・」 女の子の、呟くような声に、震える肩に。 このこはボクの、 とってもとっても、だいじな人なんだって。 にこって笑ったら、女の子も、にこって笑いかえしてくれた。 それだけのことなのに、ボクはなんでこんなに涙が出るくらいうれしいのかな・・・ ◇ つづきます
手をのばしたら、ためらうことなくつながれた。 まるでここで会うことを約束してたみたいに。 「もう、だいじょうぶだよ・・・いっしょに、いこう」 小さな手を、きゅっと握り締めてそう言ったら、女の子は嬉しそうに笑って、こくんってうなずいてくれた。 それからボク達は生垣をまたくぐって、ボクの家に戻っておしゃべりしているうちに、一緒に眠っちゃったみたい。 目を放した隙に連れて来た娘が行方不明になって、大騒ぎで探しまくった挙句、隣の家で風邪をひいて寝込んでいたはずの男の子と一緒に昼寝していたのを見つけた譲子ちゃんのお母さんがどれほど驚いたか、 有川のおじさんやおばあさんがどれほど大笑いしたか、 うちの両親がどれほど謝ったかは、今となっては押して知るべし、ではあるけれど。 当時のボクにとってはその後の数日間、まさおみ君がものすごく不機嫌だったのがとても困ったことだった。 それがボクと譲子ちゃんの、はじめの出会い。 ―ボクの、初恋の話。 (end) ◇ のぞみと譲子ちゃんの出会いの話です。 えーと。補足説明いるかな・・・ 将父と譲子母はお互い最初の結婚をする前から知り合いです。(臣父の奥さんは譲子母の双子の姉妹だし) たぶん親達も今の望たちみたいに皆で仲良くしていたんじゃないかな、と。 このあたりも、いつか書くかもしれないですが。 っていうか、書きたいんですけど書けるかなあ(苦笑)
質問の中にあった場面ですねv 二人とも可愛いわvv すっかり放置プレイですみません。 余力があれば、何かつっきみにきます〜
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