異常気象(仮)〜savaと総の交換日記〜
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ひとまず絵だけです〜 拍手レス 2月16日の神子さま: 経正兄上を描いてみましたです。 ご期待に添えるかどうか分かりませんが、お話もちょっとだけ書きますね。
「・・・今年も中々盛況ですね」 机の上に所狭しと置かれている贈り物に埋もれるようにしている上役を見て、秘書が苦笑した。 「ええ、おかげさまで。しかし季節行事とはいえ女性はこの時期は出費が大変ですね」 上役は贈り物のひとつひとつを確かめながら、手元のノートパソコンにその贈った相手の情報を入力しているようだった。 ありとあらゆる手段---手渡し、郵送、置き去り等によって届けられたその菓子類は相手に合わせたのだろう、どれも似たような上品な包装で、記憶が薄れないうちに相手の名前を記録していないと確かに後々苦労しそうではあった。 「そのような事は秘書の私の仕事なのですが・・・と、言っても」 「はい、すみません。これは個人的な事ですので、君の手を煩わせるのは遠慮させていただきます」 毎年繰り返される会話に、秘書はふっと溜息をついた。 この真面目すぎる上役は来月にはきちんと丁寧に贈り主に相応の品を返すのだろう。 あくまでも、季節行事、として。 「ですが、程ほどになさった方がいいですよ。もうじき退社時刻です」 「ああ、これは・・・。どうぞ君は構わずお帰り下さい。予定もあるでしょう?」 にこりと微笑んでこちらを見上げたその表情は、ただ部下を労わる配慮だけが浮かんでいた。 それに、秘書は苦笑をひとつだけ返した。 「そういう取締役こそ、ご予定は?」 「今日は特に会食も入ってませんでしたね。そうですね・・・帰って寝ましょうか」 「不貞寝ですか?」 「そうです。淋しい独身男にはいささか辛い日ですから」 「そんな事言うと、他の独身男に恨まれますよ」 贈り物の山を軽く指差しながら、からかうようにそう言えば、今度は上役の方が苦笑した。 「・・・それはどうでしょう。これは上司に対する心遣いだと思いますが」 「相変わらずの野暮ですね」 「ええ、おまけにお人好しの莫迦、ですか?」 「おや、読まれました」 「毎日言われていますからね。耳が覚えましたよ」 肩をすくめて見せる上司に、くす、と笑うと秘書は残りの時間で済ませるべき仕事に戻った。 平 経正 独身、30歳。 高学歴、高身長、高収入。少し前に言われた言葉を使うならば、いわゆる3K男だ。 これだけを聞いたときは内心どれだけ高飛車な男に仕えることになるのかと 危惧していた部分もあったのだが、実際に秘書として働き始めれば、そんな思いは払拭された。 彼は4K男、つまり、好人物、であった。 そんな美味しい結婚相手を社内の独身女性達が放って置く筈も無く 行事の度に彼はこうして机の上の贈り物と格闘する羽目になる。
それにしても? と秘書が首を傾げて上役を見た。 いつもの年ならば、それでもどこか嬉しげな雰囲気を湛えながら足取りも軽く帰宅する姿が見れたのだが どうも今年はそうではないらしく、淋しげな顔をしているように見える。 年の離れた妹が婚約した、という話を聞いたような気もするが、彼自身は浮いた噂のひとつもなく決まった恋人もまだいない筈であった。 「ああ、もうこんな時間ですね、どうぞお戻りください」 机の上で荷物を積み重ねられて虐げられていた時計が、主人にその顔をようやく見せられたらしく、そんな声が上げられた。 「・・・では、私の勤務時間は終わりましたので、お言葉に甘えさせていただきます」 とんとん、とこちらは整然と片付いている机の上で書類を一纏めにしながら秘書が答えた。 「今日もご苦労様でした」 果たしてこれではどちらが雇い主なのか分からない、とその丁寧な口調に思わず笑みが洩れた。 そして身支度を整え、鞄を肩にかけて上役の前に立った。 鞄からひとつの包みを取り出して、時計の邪魔にならないようにそっと机の上に置けば、 上役が驚いたように目を丸くした。それに短く答えれば、またその瞳が大きくなった。 それにくすりと笑い、秘書は軽やかに部屋を出て行った。 固まってしまった上役の呪縛が完全にとけたのは、コツコツという靴の軽やかな響きが完全に消えた頃だった。
真っ直ぐに家にもどるつもりだったが、出迎えの車に大量の荷物だけを頼んで、経正は夜の街を歩き始めた。 やはり普段よりはカップルの姿が目につくな、と思いながら、普段よりほんの少しだけ敷居が高くなったカフェバーへの扉を開いた。 常連の経正の姿に、オーナーはおや、といった表情を向けた。 「おひとりですか?」 「・・・残念な事に、そうです」 経正はくす、と肩をすくめて笑うと恋人達の邪魔にならないよう空いているカウンターへと座った。 経正が注文するよりも早く、酒がすっと目の前に差し出された。 いつもはコーヒーを頼むのが常なのが、今日は少しのアルコールが欲しくてこの店に足を向けたのだ。 オーナーの手際に、内心舌を巻きながら経正はグラスを手に取った。 「お誘いが多数あったでしょうに。・・・まだ、忘れられませんか」 何度もこの店に来ている間に、失った恋の話もした事があった。 普段ならば言わないような事も、何故かここではするりと解けて言ってしまうのだった。 「・・・女々しいと笑われますか?」 「いいえ、必要な時間でしょう。誰かの為の充電期間と思っておかれればよろしいのでは?」 「そう思うことにします」 くす、と笑顔を見せたオーナーはカウンターの向こうで手際よくカクテルを作ると 経正の隣の空いてる席に、すいとその華奢なグラスを滑らせた。 「オーナー?」 「・・・当店からのサービスです。未来、ここに座るべき女性の為に・・・white ladyです」 白い貴婦人。 そう言われて、浮かんだのは過ぎた恋のあの美しい人。 グラスの柄の繊細さに彼女のハイヒールの踵の後姿が重なった。 華奢な身体をすっと伸ばし、軽やかに高い靴を履きこなしていたあの貴婦人。 幸せを手に入れた彼女は、遠くないいつか、白いドレスを着るのだろう。 そして、最愛の妹もいつか、白いドレスを身に纏って去ってゆくのだろう。 取り残されて、それでも彼女達の幸せを祈る自分は、やはり莫迦なのだろうか。 「・・・空白も時には粋かと」 気障に肩をすくめてそう言うオーナーに、経正も笑みを返した。 「これはやられましたね」 自分の酒を軽く目線に上げて、オーナーへ乾杯の仕草をした。
酒はいささか強めに作ってあるようだった。 ふわふわと歪み始めた視界の中で、隣のグラスだけはキンと張り詰めてその輪郭を失わないでいた。 経正は先程の荷物の中からひとつだけ持ってきてしまった包みを手にとった。 ---これは入力の必要はありません。 そう言って背を向けた、彼女も高いヒールの靴を履いていた。 あれは女性の武器であるのかもしれない。 誇り高く、美しい、貴婦人達の。 ・・・お返しはルームシューズにしましょうか。 仕事の間、けして脱ぐことのない武器。 その足を一時でも休ませてあげたい、と思う自分はやはり彼女の言うとおり野暮な男なのだろうか。 ◇ うーん、微妙な話に・・・なんかクサいですねーー(汗) 経正さん、すごい好きなんですけど。難しいですね。 white ladyはカクテルの名前。白い貴婦人にウエディングドレスの白と空白、グラスの柄にハイヒールの踵、など絡めて。 ついでに言えばヒールには悪役の意味もあったりして、秘書殿は口の悪い美人の設定です。 お酒のCMを書くようなつもりで頑張って小洒落てみたつもりなんですがどうですかね。 背伸びしすぎましたか。むりはいけん。ハイヒールなんて5分も履いたら足が悲鳴上げるしな!
5センチ近いピンヒールロングブーツで雪道を歩きました。 雪につき立てながら歩きましたよ!滑らなくて便利(笑)あとから結構きましたけどね☆ 麗慶の背で、7センチヒールだとほぼ弁慶と同じ身長。 男達はさぞ見下ろされていただろう。これも一種の男避けかも(笑) と、どうでもいいツッコミを。 経正さん、頑張れ〜
だったのですね。 savaは一時期7センチヒールで闊歩してたこともありましたが 今は専らスニーカー愛用者です。 いつ異世界に流されるか分かりませんしね!(笑)
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